初代から宮大工、三代目三嶽一郎からは浜松の御殿屋台の家計伝統となった三嶽一門は戦後浜松市田町・常盤町の御殿屋台建造からはじまり、以来13町の御殿屋台を建造しています。
三代目三嶽一郎の技術を受け継いだのは四代目の私、早川真匠です。



三嶽は浜松の重層御殿屋台を生みだしたことで知られています。

その後の浜松の御殿屋台造りの模範となり、以後三嶽一門として浜松の萩丘町、高丘町、和田町の「重層入母屋軒唐破風造り」の建造へと伝統を繋いだ建造をしています。
三代目三嶽一郎 四代目早川真匠


昭和25年 田町 昭和29年 常盤町 昭和32年伝馬町 昭和32年 広沢町 昭和33年 元城町
昭和34年 松城町昭和35年 東上池川町 西上池町 昭和36年 和地山町 昭和36年 下池川町 
昭和37年 東菅原町 昭和42年 鴨江町 平成3年 西菅原町 他に笠井町 水窪町 天竜横山町 


三嶽一門の伝統を継ぎ、近年の作として浜松市の重層御殿屋台を建造させていただきました。

左より

萩丘町重層御殿屋台

高丘町重層御殿屋台

和田町重層御殿屋台

左より 二俣川口城南連屋台  二俣吾妻連屋台 豊岡太郎馬屋台 宮口洗沢屋台 その他に浜北区内野台屋台


屋台造りのはじまりは構想を実現する材木探しからはじまります。総欅造りとなれば愛知・岐阜・滋賀・長野を歩き、土台向け、柱向け、彫刻用材を原木で集め、大割し水をかけ、雨ざらし陽ざらしをしてから二度引き、三度引きして乾燥をして用材を準備します。

型おこしから始めて屋台の大きさ、高さ、軒の出の寸法を決め、てらしや破風の格好を決め、組子造りからはじめ、ますつくり、尾垂木、拳鼻のしのぎを突き、全ての部材ができあがればいよいよ組みはじめます。
全ての組み物が組み合わさり桁が決まる瞬間の喜びは他に代えがたいものがあります。

全てが組み合わさり完成した屋台をお引き渡す時から屋台の歴史がはじまります。
町内の皆さんと共に伝統を繋ぎ歴史を築いてゆく祭り屋台は町と共に成長してゆくのです。
四代目早川真匠